2019年6月29日

水害・火災現場の片付け

水害・火災現場の片付けについて

少し想像してみてほしい。

家やテナントが水害や火災で片づけなくては為らなくなった時、あなたならどうするだろうか。

まさか自分の身に起こるわけが無いだろう

皆そう思うし、水害ならまだしも火災で家財を片づけなくては為らない、というのはかなりレアケースである。

今回は我々が関係する水害現場や火災現場について紹介と解説をしていく。

水害とは

水害と聞いて真っ先に思いつくのはやはり床下浸水かと思う。

地震大国日本は地震の被害だけでなく、そこで発生する津波の被害も他国と比べても多い。

島国なのだから当然である。

そして津波以外にも、梅雨時期に多く起こるゲリラ豪雨

排水経路のキャパシティーをはるかに超えた雨が降ることで、側溝から水が溢れ道や住居にまで浸水してくる。

床下浸水とはそもそも何か。

床下浸水とは,床上浸水に至らない程度に浸水したものである。

では床上浸水とは?

住家の床より上に浸水したもの及び全壊・半壊には該当しないが,土砂竹木の堆積により一時的に居住することができないもの。

つまり床上浸水が

住むこともままならない程浸水した状況を指し

床下浸水は

それ以下の状況を指す

床下・床上浸水以外の水害としては、台風に伴う豪雨によって瓦がはがれ水が家全体に浸み込み、天井から雨が滴ってくる雨漏りである。

雨漏りが水害だなんて大げさではないか

そう思うだろう

しかし、雨漏りは甘く見てはいけない。

実際雨漏りがひどく進行したまま放置されていた空き家の整理を行ったことがあるが、足の踏み場もないほど床が腐り落ち、階段は成人男性が一人通るのがやっとなほど朽ちていた。

搬出するにも階段を使って二階から運び出せないので、ロープで吊り作業にて下した。

幸いにも箪笥や押し入れの中の荷物はそこまで傷んでおらず、アルバムなど思い出の品などをお返しすることが出来た。

話を戻すがそれら以外の水害としては、何らかの原因によってトイレの水や排水溝より汚水(水)が逆流し部屋の全体もしくは部屋の一部が汚物でまみれてしまい、部屋を片付けないといけないケースだ。

こちらの場合普通の片付けとは異なるため後程解説する。

水害現場の片付け

水害現場の場合は床上・床下浸水なのか、雨漏りのよって家財等が朽ちているのか、それとも汚水などによってなのか。

ケースバイケースで料金も片付け方も異なってくる。

床下浸水の場合

目安金額は遺品整理と同等額で作業可能であることが多く、基本的にはどの遺品整理会社でも請け負ってくれる。

スターチスの料金設定は1Rで30000~目安である。

整理や片付けが終わった後に、リフォームをする場合は別途特殊清掃が必要となってくる場合があるがどこまでするか、リフォーム会社がどこまでしてくれるかのよって変わってくるので、両会社とよく話しておくと後のトラブルが回避できる。

床上浸水の場合

目安金額はゴミ屋敷清掃と同等額で作業可能であることが多いが、そもそも遺品整理会社に依頼する人が少ないと思う。

おそらくはそのまま取り壊して建て替えるのだろう。

なぜなら床上浸水の場合は水と同時に土砂物も流れ込んでしまうからである。

しかしそれでは必要なものさえ見つけられない。

その場合は必要なものだけを見つけてもらうために依頼することをお勧めする。

もちろん家主や近隣の方に手伝ってもらい、ある程度整理することもできるかもしれないが、我々は片づけのプロであるのと同時に、依頼品捜索のプロでもある。

この業界を長くしていると、どこに何があるか雰囲気で分かるようになってくるし依頼されていない物でも関連性を見出し捜索しておくのが基本であるため、発見率が段違いである。

雨漏りの場合

こちらは雨漏りしていたからと言って別途料金が必要になることはない。

ただ家財等が傷んでいることが多い為、買取金額が付かず作業費用は通常より少し割高になってくることがある。

雨漏りしている家の片づけを依頼する場合の業者の選び方は、不動産やリフォーム会社と提携を持ち如何なる場合も対処してくれる会社を選ぶのが好ましい。

水(汚水)の逆流の場合

料金は特殊清掃を含めた遺品整理や空き家整理と同じ価格帯で作業可能であることが多いが、清掃費用は状況や依頼する会社によって異なるため一概には言えないが、スターチスの場合1Rであれば清掃と片付けで45000~可能である。

片付けの内容としては、まずは汚物の撤去と大まかな清掃。

これをしないことには、整理が出来ず臭いも取れない。

その後荷物の撤去に入るが事前に必要なものと不要なものをお伺いしておく。

このような現場の場合なるべく立ち合いは控えてほしい。

なぜなら汚水などには雑菌類がたくさん繁殖している為、感染症を引き起こす可能性があるためである。

我々スタッフは万全の感染症対策を行っている為ある程度は平気だがそれでも危険を伴う。

火災とは

この記事で言う火災とは全焼を免れたボヤ程度の火災後の残された家財の整理である。

火災の原因は様々で、煙草やこたつ、赤外線ヒーターなどがあり、特にご高齢者の一人暮らしの場合に多い。

火災現場の片付けと現状復帰

火災現場の片付けは遺品整理とさほど料金は変わらないが、こちらはすべて煤が付着している為貴金属以外の買取が付けられない。

通常であれば生活用品から家具、家電などにも買取を付けられる。

まず、家財の整理

整理と言っても、火災現場の場合メインは捜索依頼品を見つけ出すところにある。

火災で亡くなられた故人の家の整理を行っていると稀に現金などが出てくる。

そういった貴重品なども探しながら整理する。

整理が完了すれば現状復帰に移る。

これはリフォームか解体かによって変わってくるが、解体の場合はここから提携解体業者にお任せする。

リフォームの場合はリフォームの際に費用が余計に掛からない様に、ある程度まで現状復帰していく。

本当であれば、床と壁を張り替えるだけで住める状態にしたいが、焦げた臭い「煤臭」と言うものは清掃では落ちない。

臭いの元を削り落とさない限り臭いは発生し続けるのだ。

床と壁紙をはがし臭いの元を室内から運び出し、必要であればコンクリートを削る。

これである程度臭いは抑えられるがこれ以上は本職の方にお任せしないと、余計なことをするわけにもいかない。

もし仮に火災現場後の片づけをしてくれる業者をお探しなら、その後どこまでしてくれるかを聞き、全て臭いを落とせますなどと言うところは信用してはいけない。

これはあくまで個人的持論だが

現場仕事に100%はない

と思っている。

その中でいかに100%に近づけていくかが大切だと思う。

ついでではあるが、業者選びの際頼んではいけない業者の特徴を少し上げさせてもらう。

価格があまりにも安い。

通常見積もりを取る際は合い見積もりを取ることが多いと思うが、その際他社と比較してあまりにも価格が安いところは避けたい。

なぜなら、見積もりでの利益を度返しして安く料金を提示する代わりに、現場から出てきた金品貴重品などをすべて持ち帰り、利益を上げる会社がある。

遺品整理や生前整理、空き家整理などは言ってしまえば赤の他人が家に上がり込み、家の物を整理していくのだから、信用あってこそだと思う。

ある程度の利益を確保できている会社は絶対にそんな愚行に走ることはないと思っている。

次は先ほど述べた100%もしくは絶対という言葉を平気で使う業者だ。

お客さまの手前格好よく

絶対大丈夫です!!

などと言いたい気持ちはわかるし、お見積りにお伺いした際難しい質問をされることも多い。

その時に100%大丈夫と言えるのならどれだけ楽なことだろうか。

言われたお客さまもどれだけ安心できるだろうか。

しかし様々なジャンルの現場仕事を経験してきた筆者はその言葉は簡単には言えない。

本当に信頼できる業者は様々なケースに備えてたくさんの解決策や代替え案をもっている。

具体的にOOOだから大丈夫ですよ などと言ってくれるところは比較的信用してもいいと思う。

話が逸れてしまったが、火災現場や水害現場はたくさんの種類や手法が存在する。

こういった被害に遭われてしまいお困りの方はぜひ我々に相談してほしい。

お役立ちすることをお約束する。